2. はじめに¶
2.1. Accel Agent とは¶
Accel Agent は、IM-Copilot の一機能として提供する、業務エージェントの作成・実行・評価機能です。ナレッジ・ツール・スキルを組み合わせてエージェントを定義し、テスト実行で応答を確かめてから公開し、IM-LogicDesigner や IM-BPM から呼び出して業務に組み込みます。
Accel Agent には次の特徴があります。
- エージェント定義・ナレッジベース・ツール(組み込みツール/ロジックツール/MCP)・スキル・AIモデル管理・精度評価・トレース/ダッシュボード/監査ログという一連の機能群で、エージェントの作成から運用までを一つの製品でまかなえます。
- エージェントの分岐処理をあらかじめフローとして設計する必要がなく、LLM が状況に応じてツールを呼び出す順番を判断します。そのぶん、期待どおりに動くかどうかはテスト実行と精度評価で確かめる必要があります。
- IM-Copilot が既に提供しているドライバ・アクション・ベクトルデータベース操作機能の上に構築されています。生成AI連携ドライバ設定やベクトルデータベース接続設定は、既存の IM-Copilot 機能と共有します(「セットアップ」)。
Accel Agent のエージェント定義は、IM-Copilot の既存のアシスタント定義とは別の機能です。両者は画面もデータも独立しており、アシスタント定義の設定を流用することはできません。
2.2. 想定読者と必要な権限¶
Accel Agent は、環境を用意する管理者、エージェントを作る開発者、エージェントを利用する運用管理者・業務管理者・経営層、そして監査担当という異なる読者が関わります。読者ごとに必要な権限と、読むべき章は次のとおりです。
| 読者 | 必要な権限 | 読む章 |
|---|---|---|
| 環境を用意する管理者 | テナント管理者 | 「セットアップ」、「インポート/エクスポート」、「ジョブの運用」、「ロールと権限」 |
| エージェントを作る開発者 | Accel Agent 管理者ロール | 「概念と全体像」、「まず動かす(クイックスタート)」〜「ガードレール」(着手前に「ベクトルデータベース接続設定」と、「ジョブネットの作成と有効化」を済ませておきます) |
| 運用管理者・業務管理者・経営層 | 参照のみのロールで可 | 「運用ダッシュボード」、「経営ダッシュボード」 |
| 監査担当 | 参照のみのロールで可 | 「監査ログ」 |
エージェントを作るには、Accel Agent 管理者ロール(またはテナント管理者)が必要です。ダッシュボードと監査ログの閲覧は、参照のみのロールで足ります。Accel Agent 管理者ロールは、Accel Agent の各機能に加えて、ロジックフローの編集と OAuth プロバイダ設定も許可します(「ロールと権限」)。IM-LogicDesigner の基本操作は、本書では既知として扱います。
2.3. 本書の読み方¶
本書には、目的別に次の入口があります。
- 環境を用意したい場合は、「セットアップ」から読みます。
- まず動かして雰囲気をつかみたい場合は、「まず動かす(クイックスタート)」から読みます。
- 業務に組み込むところまでを一度通しで試したい場合は、「チュートリアル: 購買申請支援エージェントを業務に組み込む」から読みます。
- 本格的にエージェントを作り込みたい場合は、「本格構築を始める前に」から読みます。
- 個々の設定項目の意味を調べたい場合は、「設定リファレンス」を辞書として引きます。
- 別の環境へ定義を移したい場合は、「インポート/エクスポート」から読みます。
ナレッジベース・ツール・ガードレールは、「チュートリアル: 購買申請支援エージェントを業務に組み込む」で一通り触れたうえで、「ナレッジベース」・「ツール」・「ガードレール」で本格的に扱います。精度評価は「精度評価」で扱います。スキルは「スキル」が最初の入口です。
2.4. 業務設計が先¶
Accel Agent を使い始める前に、どの領域をエージェントに任せ、どの領域を IM-LogicDesigner や IM-BPM のフロー制御に残すかを決めておく必要があります。この判断は、「概念と全体像」の AI 活用の適性判断基準を参考にしてください。
2.5. IM-Copilot の既存機能との関係¶
生成AI連携ドライバ設定とベクトルデータベース接続設定は、IM-Copilot の既存機能と共有します。参照先は「セットアップ」で示します。
AIモデル管理は、IM-Copilot の「サポートモデル」(デフォルトモデルとサポートモデルの二層構造)の枠組みを持ちません。Accel Agent で任意に登録したモデルのうち、動作を保証するものは、「生成AIサービスとモデル」を参照してください。
IM-LogicDesigner のタスクカテゴリ「IM-Copilot」には、既存の IM-Copilot タスクと Accel Agent のタスクが同居します。「業務に組み込む」で扱う「エージェント実行」タスクなどは、このカテゴリから選びます。