4.3.4. コンテナ¶
本項ではIM-BPM DesignerのPaletteにある「コンテナ」で設定可能なコンポーネントの説明と定義方法について説明します。
「コンテナ」に配置されているコンポーネントはフロー中のタスクに対する特定のグループの割り当ての表現や、特定の条件が発生した場合に実施されるサブフローを表現するために利用されます。
4.3.4.1. EventSubProcess(イベントサブプロセス)¶
イベントサブプロセスはイベントを受信した場合のみ実行されるでプロセス定義であり、破線の長方形によって表現されます。イベントサブプロセスの内部には、イベントを受信した際に実行されるプロセスフローを定義します。イベントサブプロセスには、いくつかの制限があります。
- イベントを受信して実行されるため、開始イベントは定義できません。
- 開始イベントとして、エラー開始イベントまたはメッセージ開始イベントを定義しなければなりません。
4.3.4.1.1. イベントサブプロセスの配置¶
- IM-BPM Designerの画面右側PaletteのContainerにあるEventSubProcessをクリックします。
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- エディタ上のイベントサブプロセスを定義したい範囲をドラッグします。
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- これでイベントサブプロセスが定義されました。
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4.3.4.2. SubProcess(サブプロセス)¶
サブプロセスは、特定のプロセス定義内で利用されるプロセス定義であり、実線の長方形によっては表現されます。サブプロセスの主な用途としてサブプロセスに対する境界イベントの配置が挙げられます。また、サブプロセスに対してマルチインスタンスの指定を行う事も可能です。サブプロセスには、いくつかの制約があります。
開始イベントは通常の開始イベントのみを設定できます。タイマー開始イベント、メッセージ開始イベント、エラー開始イベントは利用できません。複数の開始イベントを持つ事はできません。
サブプロセスの境界を越えてシーケンスフローを定義する事はできません。
4.3.4.2.1. サブプロセスの配置¶
- IM-BPM Designerの画面右側PaletteのContainerにあるSubProcessをクリックします。
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- エディタ上のサブプロセスを定義したい場所をクリックします。
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- これでサブプロセスイベントが定義されました。
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4.3.4.3. プール・レーン¶
プールはプロセス定義における関係者の境界線を表現したフローエレメントです。レーンはプールの中でさらに役割を区分したい場合に使用します。プロセス定義を設計する時に、プロセスフロー中に複数の関係者が登場するときにプールとレーンを利用して表現します。たとえば1つのプロセス定義に対して、同じ会社の2つの部門が登場するとき、設計者は下記の図のように「会社」というプールを作成し、レーンを2つ配置して部門を表現することになります。
プロセス定義において単一の関係者しか登場しない場合は、プールやレーンは配置せずにプロセス定義の設計を行うことができます。
4.3.4.3.1. Pool(プール)¶
プールはプロセス定義における関係者を表すための境界線です。
この関係者の範囲は、会社、組織、役職、人等を設定することができます。
4.3.4.3.1.1. プールの配置¶
- IM-BPM Designerの画面右側PaletteのContainerにあるPoolをクリックします。
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- エディタ上でドラッグをしてプールの範囲を指定します。
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これでプロセス定義中へのプールの配置が完了しました。
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プールを配置すると自動的に1つのレーンがプール内に配置されます。
4.3.4.3.1.2. プロパティの設定¶
プールのプロパティの設定について解説します。
項目名 | 説明 |
---|---|
Id | プールを一意に特定するために設定します。
英数字を推奨します。
|
Name(名前) | プールの名前を設定します。 |
Namespace | 名前空間を設定します。
通常はURL形式の名前空間を設定します。
|
Candidate start users(処理対象ユーザ) | このタスクを担当することができる処理対象ユーザ(複数)
ここで設定されているユーザはタスクを担当できる。
複数ユーザの指定はカンマで行います。
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Candidate start groups(処理対象グループ) | このタスクを担当することができる処理対象グループ(複数)
ここで設定されたグループに所属するユーザはタスクを担当できる。
複数グループの指定はカンマで行います。
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Documentation | このプロセス定義についての詳細・備考を記載する項目です。 |