2. はじめに¶
2.1. IM-Copilotとは¶
IM-Copilotは intra-mart Accel Platform上で生成AIを利用した業務アプリケーション開発、および
intra-mart Accel Platformの各種製品で生成AIを活用するための基盤機能です。
IM-Copilotの特徴は以下の通りです。
- 生成AIサービスによる違いを利用者に意識させない汎用的なインタフェースを提供します。
- 生成AIを企業で利用するために求められる統制機能(ログ保存、不正利用の防止)を提供します。
- 業務アプリから生成AIを利用しやすいGUI開発部品、APIを提供します。
- intra-mart Accel Platformの各種製品から生成AIを利用するためのアシスタント機能を提供します。
2.2. IM-Copilotの利用者、利用方法¶
IM-Copilotの利用者、利用方法は下記を想定しています。
- 業務アプリから手軽に生成AIを呼び出して活用したい利用者(汎用利用者)
- GUI開発(IM-LogicDesigner)により、プログラミング知識がなくても生成AIを利用可能です。
- スクリプト開発、Java EE開発から汎用的なAPIを介して生成AIを利用可能です。
- いずれの開発方法でも、利用者は生成AIサービスの違いを意識する必要はありません。
- 生成AIをより高度に活用した業務アプリを開発したい利用者(専用利用者) (今後提供予定)
- 汎用利用よりも踏み込んだ生成AI活用(チューニング、特定の生成AIサービス向けの実装)が可能です。
- 利用者は生成AIサービスの違いを意識する必要があります。
2.3. 主要コンポーネント¶
IM-Copilotは、以下の主要なコンポーネント(機能)で構成されています。
2.3.1. ドライバ¶
各種生成AIサービスに接続するための設定・接続処理を担うモジュールです。
APIキーやエンドポイントの管理、リクエストの送信、レスポンスの受信などを統一的に扱います。
IM-Copilotで接続可能な生成AIサービスは、以下の3種類です:
- OpenAI
- 高精度な自然言語処理と多様なモデル選択肢を提供しており、汎用的な用途に幅広く対応します。
- Azure OpenAI Service
- Microsoft Azure 上で OpenAI モデルを利用でき、企業向けのセキュリティやガバナンス機能が充実しています。
- Amazon Bedrock
- AWS環境との高い親和性を活かし、Anthropic Claude や Amazon Nova などの生成AIモデルを柔軟に選択・活用できます。
バーチャルテナントごとに、接続対象の生成AIサービスを管理・設定できます。
2.3.2. アクション¶
生成AIの違いを意識することなく利用できる、汎用的な基本的処理を提供しています。
たとえば、ユーザはAIの種類に依存せず、チャットを通じて要約や翻訳、分類などの操作を一貫して行うことができます。
また、アクションには以下のような開発スタイルに対応した機能が含まれています:
- ローコード向け機能
- IM-LogicDesignerタスクとして提供しています。
- プロコード向けAPI
- JavaEE開発モデル、スクリプト開発モデル向けの APIを提供しています。
これにより、さまざまな開発ユーザ層に対応した柔軟な構成が提供されています。
2.3.3. 各種アシスタント¶
既存プロダクトの機能を補助・強化するための支援モジュールです。
たとえば、「Wiki アシスタント」、「 Accel Studio アプリケーション作成 アシスタント」、「 ViewCreator SQLビルダ アシスタント」など、特定の機能に特化したアシスタントが用意されています。
2.3.4. ベクトルデータベース操作機能¶
RAG(Retrieval-Augmented Generation)を構築する際に使用される、ベクトルデータベースとの連携機能です。
ドキュメントの埋め込み、検索、類似度計算などを行い、生成AIの応答精度を高めます。
2.3.5. 共通アシスタント実行画面およびチャットUI埋め込み部品¶
ユーザとの対話を行うための共通UIを提供します。
アプリケーションに組み込めるチャット部品も含まれており、柔軟なUI統合が可能です。
2.3.6. 今後の追加予定コンポーネント、改善予定¶
IM-Copilotでは、さらなる利便性と拡張性の向上を目指し、追加コンポーネントの導入を検討しています。
- 追加コンポーネントの導入
- アシスタントの追加、AIエージェントなどの新機能を候補として検討しています。
- 既存機能の改善
- PoC等でいただいたご意見・ご要望を踏まえ、使い勝手や安定性の向上に継続的に取り組んでいます。
今後のアップデートで順次公開を予定しています。