intra-mart Accel Platform / イントロダクション

第4版 2014-04-01

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3.1. im-BizAPI(Java業務コンポーネント群)概要

intra-mart Accel Platform では、Webシステム構築でよく利用される機能を「Javaコンポーネント」として数多く提供しており再利用が可能です。認証・認可モジュールやワークフロー・モジュール、ポータルモジュール、ソーシャルモジュールのIMBoxなど、これらを総称して「im-BizAPI」と呼んでいます。

これにより従来ゼロから開発したり、他社製品を組み合わせないと実現できない複雑な機能を、用意されているJava業務コンポーネント群を組み合わせることで、大規模なWebシステムを短期間かつ高品質に構築できます。
このim-BizAPIは、2つのアプリケーション開発モデル(スクリプト開発モデル、JavaEE開発モデル)から同様に呼び出して活用することができます。

3.1.1. Java業務コンポーネント群(im-BizAPI)

Java業務コンポーネント群(im-BizAPI)に用意されている“モジュール”は、それぞれ利用する形態が異なりますので、以下のように分類されています。各モジュールの詳細内容は、APIリスト 等を参照してください。

呼び出し方の詳細については、「スクリプト開発モデル プログラミングガイド」および「SAStruts+S2JDBC プログラミングガイド」を参照してください。
また、ほとんどのモジュール群のソースコードは公開されているため、モジュール自体の機能をカスタマイズして拡張することが可能です。
im-BizAPI標準機能
業務基盤ツール  
  • IM-Workflow
  • ポータル
  • IMBox
  • ViewCreator
  • TableMaintenance
基盤機能 ユーザインタフェース層
  • UI基本モジュール
  • 標準タグライブラリ
  • テーマ機能
  • カレンダモジュール
  • グラフ描画
業務共通モジュール
  • IM-共通マスタ
  • 認証機能
  • 認可機能
  • 国際化機能
  • 帳票印刷モジュール
  • システム管理機能
  • テナント管理機能
  • 特定用途ログ機能
  • ルーティング機能
  • im-propagation
  • キャッシュ機構(CAMI)
  • データベースアクセスモジュール
  • プラグインマネージャ
  • マルチデバイス
  • インポート・エクスポート
  • メールモジュール
  • 非同期処理
  • ジョブスケジューラ
  • LDAP認証
  • Webサービス
  • パスワードリマインダ
開発フレームワーク  
  • スクリプト開発フレームワーク
  • IM-JavaEE Framework
  • TERASOLUNA GlobalFramework
  • IM-MobileFramework
  • SAStruts Framework on Accel Platform
  • Maskat Framework on Accel Platform

3.1.2. 業務基盤ツール

3.1.2.1. ワークフローモジュール(IM-Workflow)

当モジュールを利用すると、Webブラウザベースでの多階層の承認ワークフローが構築できます。
あらかじめ設定された承認ルートにしたがって、承認者宛てに承認依頼の電子メールやIMBoxでのメッセージで伝達されます。
そこから承認者は自分の承認ページを起動し、承認行為を行います。さらに承認の進捗状況のチェックなど、きめ細かいワークフローの構築が可能になります。
標準で用意されているワークフローモジュールのほかに、エクステンション・モジュールとして、「 IM-FormaDesigner for Accel Platform (別売)」や BPMツール「 IM-BIS for Accel Platform (別売)」が用意されています。
承認ルートはあらかじめ設定しておくだけでなく、申請/承認するときに次の承認者を画面から動的に選択することも可能です。また、既存の人事システムと連動させることで面倒な承認ルートの設定が不要になります。

ワークフローモジュールの持つ高度な機能の例は以下のようになっています。
差戻し機能 案件を申請者または任意の承認者に戻す機能。
代理申請/承認機能 申請者、承認者が不在時に代理者が申請/承認を行う機能。
一括承認機能 承認者宛の複数の申請に対して、一括で承認/否認を行う機能。
連続承認機能 承認者宛の複数の申請に対して、指定した申請を連続で承認/否認を行う機能。
根回し機能 現在依頼承認中であることを他のユーザにもメールで知らせる機能。
自動催促 承認期限がせまっている申請について、処置(承認/否認)を促す通知をメールで送信する機能。
自動パス機能 承認期限となったまたは承認期限を過ぎた申請について自動的に承認し、次の承認者に申請を送信する機能。
承認者の設定
承認ルート上の承認者は、個人だけでなく組織や役職でも指定可能
(人事異動、組織改変に強い構造のルート設定が可能)。
引戻し機能 申請者/承認者が案件を自分で引き戻すことも可能。
承認案件振替機能 特定案件に対する承認権限を第三者に委譲する機能。
途中保存機能 申請前に登録内容を途中保存し、次回申請時に途中からスタートすることができる機能。
IM共通マスタの期間化 IM共通マスタの履歴化に対応したルート定義ができる機能。将来変更予定の組織情報をもとに、ルート情報を作成することができる。
期間化されたルートの選択
期間化されたルートを過去・未来に渡って選択できる。
異動が発生した場合にも、前職・現職どちらの立場で起票を行うかが選択可能。
項目の表示設定
申請、申請済、未処理、処理済、参照など一覧画面の表示項目を変更することができる。
ワークフロー管理者があらかじめ表示項目を編集したセットを用意しておき、一般ユーザはこの中から任意に選択することが可能。
ワークフローモニタリング 完了案件および未完了案件の状態をリアルタイムにモニタリングすることが可能。

コラム

3.1.2.2. ポータルモジュール

ユーザビリティの優れたポータル機能を提供します。intra-mart上のアプリケーションに表示させたい情報のページを作成し、ポートレット管理機能を利用して登録することにより、ポートレットとして利用できるようになります。
ポートレットは、ポータル画面上に自由にレイアウトして利用することができます。
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3.1.2.3. IMBox

IMBoxは、twitterやFacebookなどと同じようなソーシャル機能を企業内で使いやすくし、さらに企業向けの特有の機能を追加で組み込んだ“企業向けSNS”です。従業員をはじめ取引先を含む多くのユーザとのソーシャルなコラボレーションを簡単にはじめられます。
また逆に、intra-mart上で動作するアプリケーションのデータをIMBoxがウォッチしているため、利用者が欲しい情報をフォローするだけで関連する情報をさまざまなアプリケーションから自動的に取り込めるようになります。
つまり、あらゆる情報ソースからのメッセージを統合することで、「リアルタイムに情報を受け取り、判断を下してアクションを起こす」というワークスタイルが可能になります。

なお、IMBoxでは、増大し続けるデータへの対応とパフォーマンス維持の観点から、NoSQLである「Apache Cassandra」を利用しています。Apache Cassandraは、Facebook社が開発したオープンソースのデータベース管理システムで、2009年3月にApache Foundationに寄贈され、2010年2月にはトップレベルプロジェクトに引き上げられ、世界中の多数のサイトで利用されています。
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コラム

3.1.2.4. ViewCreator

ViewCreatorはintra-martの画面上から、データベースのデータを使用して、様々な表やグラフを作成することができるツールです。
テナントデータベースとシェアドデータベース、どちらも使用可能です。
ViewCreatorでは、大別して2種類のデータを扱います。
  • クエリ
データベース上のテーブルを使用して作成されるSQLクエリです。
ドラッグ&ドロップなどの分かりやすいGUI操作で作成することができます。
  • データ参照
クエリの表示方法(表orグラフなど)の設定です。1つのクエリから複数の見せ方(データ参照)をさせることが可能です。
また、データ参照には閲覧権限を設定することもできます。
作成したデータ参照は、表示時にデータの検索や表示項目の絞り込み、並び順の変更などを行うことができます。
また、データ参照はポートレットとして追加したり、CSV形式のファイルとして出力が可能です。
このように、データベースの中のデータを元に様々な表やグラフの作成/表示をWebブラウザ上で簡単に操作できるのが、ViewCreatorの大きな特徴です。
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特に intra-mart Accel Platform からはRDB型のデータベースだけでなく、CSVデータやHadoopから出力されたデータやログファイルなど、様々なデータソースを取り込んで表示できます。

コラム

3.1.2.5. TableMaintenance

TableMaintenanceでは、データベース上の既存のテーブルに対してレコードの新規登録・更新・削除を行うことができます。
データベースを使用したアプリケーションを作成した際に必要になることの多いマスタメンテナンスの機能を簡単な設定操作のみで、簡易的に実現することができます。また管理者がテーブルに対してアクセス権の設定を行うことで、特定のテーブルのみの編集を一般ユーザに対して解放することもできます。
TableMaintenanceの操作は、以下の3つに分類することができます。
  • テーブルの管理
データベース上のテーブルをメンテナンスの対象とするテーブルとして追加します。また、アクセス権を設定して、そのテーブルを操作できるユーザを限定することもできます。この操作は、「テナント管理者」が行います。
  • データの編集
管理者からアクセス権を与えられたユーザは、テーブルのデータの追加・更新・削除が行えるようになります。
  • テーブル・キャプション登録
データベースのテーブル名やフィールド名を多言語に対応したキャプションに設定できます。
ここで設定された表記が、TableMaintenanceやViewCreatorでの項目名に利用されます。
また、コメントの入力も可能ですので、テーブルやフィールドの説明や備考を入力することで、簡易的なテーブル定義書として利用することも可能です。
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コラム

3.1.3. 基盤機能(ユーザインタフェース層)

3.1.3.1. UI基本モジュール(UIコンポーネント)

intra-mart Accel Platform より、オープンソースであるjQuery(JavaScriptライブラリ)をベースとしたUI基本モジュール(UIコンポーネント)が組み込まれています。jQueryは軽量でかつクロスプラットフォームという特徴を持っています。またjQuery以外にもIM社が独自に追加した便利なUIコンポーネントもあわせて含まれています。これにより、画面操作のナビゲートや操作ミスした場合のアラートの発信など、動的な画面パーツの開発が可能となります。
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コラム

  • 詳細については以下を参照してください。

3.1.3.2. 標準タグライブラリ

WebベースでのGUI開発でよく利用される画面部品のモジュール(入力エリア、ポップアップ、タブなどのタグライブラリ)です。
それぞれのモジュールに適当なプロパティを設定して呼び出すだけで、データベースと連動したユーザインタフェースを作成できます。スクリプト開発モデルではプレゼンテーションページで利用される以下のモジュール群は、すべてHTML文書の中で「<IMART>タグ」で呼び出すことができます。JavaEE開発モデルではJSPファイルの中で「intra-martタグライブラリ」を利用します。
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コラム

3.1.3.3. テーマ機能

intra-mart Accel Platform より、画面デザインをテーマという機能で、画面レイアウトを切り替える仕組みを提供しています。
テーマは、1枚のHTMLファイルで構成されます。開発者が作成するアプリケーションの画面(HTML)は、テーマのHTMLの内部に取り込まれます。ユーザは、個人設定画面より、自分の好みに合わせた任意のテーマを選択することができます。
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コラム

3.1.3.4. カレンダモジュール

日付の入力に使用する機能で、曜日、休日、営業日等を管理する機能を持っています。会社独自の休日などの管理は、「テナント管理」の「カレンダ-メンテナンス」で行います。
なお、カレンダーの設定は複数持つことができ、本社と工場、海外の支社など状況に応じて使い分けることや複数のカレンダーをマージして表示することもできます。
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コラム

3.1.3.5. グラフ描画

グラフ描画モジュールを利用することで数値データをグラフ化してHTMLに表示することができます。
グラフ描画モジュールには、次の5種類のグラフが用意されています。スクリプト開発モデル、JavaEEベースの両方の開発モデルに対応しています。
  • 利用できるグラフの種類

    • 折れ線グラフ
    • 棒グラフ
    • 円グラフ
    • レーダーチャート
    • ポートフォリオ
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3.1.4. 基盤機能 (業務共通モジュール)

3.1.4.1. 認証・認可

intra-mart Accel Platform 利用時のユーザ認証機能と、ユーザのアクセス権に応じた固有のWebページを表示や利用機能の制御をすることができます。
たとえば、一般社員がアクセスしたときには、アクセス権限のないページはメニューにも表示されないため、ユーザはその存在を一切意識することはありません。また、ブラウザからURLを直接指定してアクセスしてもアクセス権限のないユーザには表示されません。しかし、管理者がアクセスした場合には、同じページでも管理者が利用できるメニューまで表示されることになります。認証・認可機能を利用することで、このようなユーザに応じて内容の異なるページ構成を組んだり、利用機能の制限を行うことが可能になります。
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管理者は、intra-mart上で動作するアプリケーションの各画面、機能の実行制限を利用者の所属カテゴリや役職等に応じてきめ細かく割り振ることができます。利用者は権限の無い画面や機能に触れることができないため、情報漏洩やデータの改ざんリスクを低減できます。
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コラム

intra-martのアクセスセキュリティの考え方

intra-martのユーザには、ロール、組織、役職などの属性を設定することができます。
そして、intra-mart画面のページにも、ロール、組織、役職などを「アクセス権限」として設定することができます。
ユーザがintra-martにログインすると、そのユーザが持つロール、組織、役職などの属性と一致するアクセス権限を持つフォルダやページだけが表示されるようになります。
アクセスセキュリティのAPIが公開されています。外部ユーザアプリケーションから、intra-martのアクセスセキュリティの機能を利用することができ、企業内のアクセスセキュリティを一元管理することができます。

また intra-mart Accel Platform からは、ログインの必要ない画面を作成し、画面遷移の途中からログインを要求するような画面も開発できます。
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コラム

LDAPとの連携

intra-martは、ディレクトリサービスへの標準的なアクセス手段であるプロトコルのLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)にも対応しています。
intra-martは、認証モジュールによって、intra-mart標準の認証システムをはじめ、LDAPサーバなどに接続して認証する形式となっています。この認証モジュールを変更することによって、各社の認証システムにも対応することができます。
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コラム

よく利用する画面を登録できる「マイメニュー設定」

intra-martでは、頻繁に利用する画面を「マイメニュー」として登録することができます。
登録されたメニューは、上部のグローバルナビ付近にポップアップ表示され、メニューの階層をたどらなくてもワンタッチでアクセスできるようになります。「マイメニュー」へのページの登録は、任意の画面を表示した際に、マイメニューの「★」マークから登録するか、[マイメニュー]のマイメニュー設定で行います。
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IM-共通マスタ


会社データ、組織データ、法人、取引先データ、ユーザグループデータ、品目情報、通貨、通貨レートなど、システム開発でよく利用するマスタが標準で用意されています。
これらのマスタを利用することにより、設計工程まで含め短期間でのシステム開発が可能となります。また、各intra-martアプリケーションシリーズは、すべてこのIM-共通マスタをベースに構築されていますので、各intra-martアプリケーションシリーズと連携したシステムが開発できます。さらに、マスタにアクセスするためのAPIなども標準で用意されています。
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これらのマスタはすべてデータベース仕様も公開されており、さらに用意されているAPIを利用しながらユーザアプリケーションを作りこんでいくことができます。また、各intra-martアプリケーションシリーズも、

IM-共通マスタを利用して構築されていますので、必要なデータを相互連携させながらアプリケーションを拡張していくこともできます。

コラム

3.1.4.2. 国際化

ログインユーザごとに、使用する言語を切替えることができるアプリケーションの開発が行えます。
言語を切り替えると、メニューや項目名などのキャプションやエラーメッセージなどがユーザの指定した言語に切り替わります。
intra-mart Accel Platform からは日本語・英語・中国語(簡体字)が標準で搭載されています。また言語セットは追加も柔軟に行えます。
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あわせて、intra-mart Accel Platform ではその拠点に応じたタイムゾーンが表示されるようになっています。
例えば、メインのサーバが日本国内で稼働する場合、そこにアクセスする海外の拠点などに設置したPCなどに表示される時刻は、これまで日本時間で表示されていましたが、システム基盤側に標準で搭載された新しいタイムゾーン機能は、日本国内のサーバにアクセスしていても、それぞれの地域の時刻を表示できます。

3.1.4.3. ジョブスケジューラ

Webサーバ自身はもともとバッチ処理を想定していません。しかし、業務アプリケーションを構築する場合は、バッチで処理を実行したい時がでてきます。バッチ管理モジュールは、そうした要求を実現するためにサーバ上のサーバサイドスクリプトプログラムやJavaプログラムをバッチ実行できるスケジューラ機能を提供しています。
intra-martの設定画面から、バッチプログラム(JavaScriptまたはJava)とプログラムの実行時刻を設定していきます。
また、 intra-mart Accel Platform より、複数のジョブ(処理の単位)を1つのジョブネット(複数のジョブを束ねたもの)として、設定・実行ができるようになりました。1つのジョブに対し複数のスケジュール設定が可能になり、画面からの実行履歴参照やセッションタイムアウト発生の解消など、ユーザビリティが向上します。
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3.1.4.4. メールモジュール

このモジュールを利用することで、他のSMTP互換のメールサーバに対するメール送信処理を行うなど、メールに連携したアプリケーションを 簡単に構築することができます。たとえば掲示板にある情報を日付指定で指定ユーザに一斉にメール配信するエージェントを作成したり、 売上情報を定期的に社員にメール配信するようなアプリケーションを構築したりすることができます。
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3.1.4.5. キャッシュ機構(CAMI)

intra-mart Accel Platform には、インメモリコンピューティング技術をベースとしたキャッシュ機能が標準で組み込まれています。
これにより、アプリケーションのパフォーマンスを飛躍的に向上させることが可能となりました。

3.1.4.6. 帳票印刷モジュール

帳票の印刷のために、intra-martには、エクステンションシリーズ(別売)が用意されています。
  • IM-PDFDesigner for Accel Platform
PDFを採用することにより、より複雑な帳票形式への対応が可能となる、オプションのエクステンションモジュールです。
  • IM-X Server (総合帳票機能)
「 IM-X Server 」を利用することにより、Web帳票の電子化(PDF/XML)やサーバ大量印刷、FAX/Mail送信までトータルした帳票の課題を解決することができます。
  • きめ細かい帳票作成が簡単に行え、開発工数を大幅に削減できます。
  • オプション追加により、帳票作成の履歴管理・負荷分散/冗長化機能やFAX送信機能を付加できます。

3.1.5. 開発フレームワーク

3.1.5.1. IM-MobileFramework

IM-MobileFrameworkを活用することで、スマートデバイス向けの直感的なUI開発が可能になります。
このフレームワークには、OSSのモバイルフレームワークとして定評高い「jQuery Mobile」が利用されています。
スマートデバイス用のOSとして普及する、iPadやiPhoneで使われるiOSや、Android搭載端末のアプリケーションの画面開発において、jQuery Mobileはすでに数多くの実績があります。

指先でスマートフォンの画面をスクロールしたり、ファイルを選択したりする操作に馴れたユーザは、IM-Mobile Frameworkで 開発した業務アプリケーションを利用する際に違和感なく使用でき、また、各スマートデバイスのOSやブラウザの種類、 バージョンに合わせて複数のUIを個別に開発する手間が省けます。フレームやタブ、各種ボタンなどの配置、サイズの変更などは、 ドラッグ&ドロップなどのマウス操作中心で開発できます。
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3.1.5.2. Maskat Framework on Accel Platform

マスカットとは、Webブラウザ上で動作するAjaxベースのリッチクライアントを開発するオープンソース・フレームワークです。
intra-mart Accel Platform がサポートする2つのアプリケーション開発モデル(スクリプト開発モデル、JavaEE開発モデル)と連携することにより、リッチクライアントを容易に開発することができます。

3.1.6. エクステンションシリーズ

エクステンションシリーズは、intra-mart AccelPlatformに標準添付されているモジュールとは別に用意されている拡張モジュール群(オプション製品)です。
より高機能なモジュールが必要なユーザのために用意されており、必要に応じて組み込んで標準のモジュールと同様に利用することができます。現在用意されているモジュールには、次のようなものがあります。

IM-FormaDesigner for Accel Platform (別売)


ワークフローの申請画面や一般のWebアプリケーションをノンコーディングで作成できるツールが IM-FormaDesigner for Accel Platform です。
ブラウザ上で用意されている画面コンポーネントをドラック&ドロップで貼り付けていくだけで、直感的にWeb画面フォームを作成できます。 そのため、HTML、JavaScript、XMLなどのWeb画面作成言語、およびデータベースに関する知識を必要としません。画面の入力項目に対する 「入力必須」や「文字数」などの入力チェックも設定だけで機能するようになっています。
作成した画面は、専用の連携画面で簡単にintra-martのワークフローと連携させることができます。また、作成された画面はPCやスマートフォン、タブレットなど様々なデバイス上で動作も可能です。
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コラム

  • IM-FormaDesigner for Accel Platform は別売または「エンタープライズ」のみの機能となります。

3.1.6.1. IM-ContentsSearch for Accel Platform (別売)

オープンソースの全文検索サーバであるApache Solrを組込みました。
intra-mart 上のワークフロー、IMBox、コラボレーション等の情報だけでなく、個別の業務システムも横串検索することが可能となり、作業効率を飛躍的に向上させます。
検索結果は、intra-mart のアクセス権でフィルタリングすることができます。同じ検索キーワードでも、ユーザのアクセス権に応じて異なる検索結果を表示させることが可能です。
また、管理されているExcelやWordファイル等文書ファイル内本文まで検索することも可能です。
複数の業務システムにまたがる情報をドリルダウン(アプリケーション別やカテゴリ別に検索結果をさらに絞り込む)により、スムーズな情報検索が可能になります。
intra-mart Accel Platform には、IM-ContentsSearch for Accel Platform が標準で組み込まれており、試用版として2万コンテンツ分までは無料でご利用いただけます。

コラム

試用版ライセンスの状態で登録可能なコンテンツの数は 2 万コンテンツ分までです。
また、コンテンツが作成される単位はコンテンツ情報を登録するアプリケーション毎の仕様により異なります。
IM-ContentsSearch for Accel Platform のライセンスを登録して頂くことで、無制限に登録可能となります。

3.1.6.2. IM-PDFDesigner for Accel Platform (別売)

PDFを採用することにより、より複雑な帳票形式やページ制御の対応が可能となるモジュールで、単票および連票に対応します。
ビジュアルな帳票デザイン作成ツール「IOWebDoc」で帳票フォーマットを作成します。ユーザアプリケーションからのデータはCSV形式または、メモリ経由で受け渡し、PDFファイルを作成してからAcrobatを起動して印刷します。
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3.1.6.3. IM-PDF AutoConverter for Accel Platform (別売)

画像や大量のWord、Excel、PowerPointをオンデマンド・リアルタイムにPDFファイルに自動変換します。
サーバ集中変換で管理工数大幅削減。安定した変換を提供いたします
IM-PDF AutoConverter for Accel Platform を利用することにより、ExcelやWordを出力するシステムに、PDFファイルへの変換機能を付与が可能ですので、電子申告、ワークフロー、図面管理システム、稟議書システム、他、OfficeとPDFを連携するシステムに最適です。

3.1.6.4. IM-PDF Coordinator for Accel Platform (別売)

IM-PDF Coordinator for Accel Platform は、サーバ上で利用可能なPDFで加工・編集ライブラリです。
既存のPDFでファイルに対して、サーバ上で集中処理/セキュリティ強化/電子押印/PDF結合/透かし付与機能等を提供します。

3.1.6.5. IM-ERP RealConnect for Accel Platform (別売)

intra-martでは、ERPとリアルタイムに連携できるエクステンションモジュールを用意してます。
SAP JCo技術を利用してSAP 連携APIをライブラリ化しています。標準のJava技術を用いて、アドオン開発を低コストで行うことが可能になります。従来のバッチを中心にした連携から、リアルタイムトランザクション連携へとWebの可能性が大きく拡大されます。
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コラム

  • 現在提供している IM-ERP RealConnect for Accel Platform には、SAPとの連携ができる豊富なAPIが用意されています。その他のERP用の連携モジュールも順次追加して行く予定です。

  • 詳細については以下の資料を参照してください。

    「` IM-ERP RealConnect for Accel Platform プログラミングガイド <http://www.intra-mart.jp/download/product/erp_connect/erp_programming_guide/index.html>`_」
  • SAP、mySAP ERP、SAP R/3、SAP ERP6.0、SAP JCO、製品内に記載するSAPの製品/サービス名は、すべてドイツおよびその他の国におけるSAP AGの商標または登録商標です。

3.1.6.6. IM-BIS for Accel Platform (別売)

IM-FormaDesignerと、ワークフローを統合した製品が、 IM-BIS for Accel Platform (Business Integration Suite)であり、人とシステムを含めたビジネスプロセス全体の業務効率化を推進します。

IM-BIS for Accel Platform ではまず、IM-FormaDesigner for Accel Platform で作成した画面をIM-Workflowの各タスクに組み込んで行きます。
既存システムとの接続はDataMapperにより実現。これにより外部SOAとのデータ連携を可能とします。また標準のBAM(Business Activity Monitoring)機能により、タスクごとに費やされる処理時間を分析できるため、ビジネスプロセスのボトルネックを改善できます。

現在さらに、IM-BIS for Accel Platform 上で稼働する業種業界ごとのテンプレート(たとえば保険業界向けテンプレートなど)を拡充しています。
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3.1.6.7. IM-X Server (別売)

大量帳票出力やプリンタへのダイレクト出力、電子署名とタイムスタンプのサポートも可能な印刷モジュールです。XML対応の高機能ビジネス帳票ソリューションで、オンデマンド印刷、ダイレクト出力など、多様な機能を提供します。
  • さまざまな形式の帳票の生成・出力・配信が可能
IM-X Server の帳票生成はXMLで定義されるため、電子化(PDF、HTML、CSV、OPR)や印刷(ダイレクト印刷、FAX送信)から検索・入力フォームまで、1ソースマルチフォーマットで生成でき、開発工数を削減することが可能です。基幹帳票生成から日々の業務に必要なビジネスレポートまで、トータルソリューションを提供します。
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  • きめ細かい帳票作成が可能なデザインツールも合わせて提供
日本固有の複雑な罫線やページ単位のレポート、連帳・単票・サブレポート、ラベル、カスタムサイズ等の設計に対応。
動的グラフ生成、動的バーコード生成、電子署名、表計算、複数オブジェクトのグループ化による段組表現など、フレキシブルな表現でさまざまなビジネス帳票に対応します。
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3.1.6.8. IM-SecureSignOn for Accel Platform (セキュア・サイン・オン)(別売)

IM-SecureSignOn for Accel Platform は、シングルサインオンを実現するツールです。社内のさまざまなWebシステムへのログインも、この IM-SecureSignOn for Accel Platform に一度ログインするだけで、すべての認証が完了します。独自のエージェント型リバースプロキシ方式により、適応範囲が広く、導入・運用が容易なシステムです。
また、簡易ログイン認証機能により、他システムやパッケージとの連携も容易です。
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  • エージェント型リバースプロキシ方式
シングルサインオンを実現するには、一般的にリバースプロキシ方式とエージェントモジュール方式の2つの方式が考えられます。
IM-SecureSignOn for Accel Platform では、これら両者の長所を兼ね備えた独自のエージェント型リバースプロキシ方式を採用しています。
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3.1.6.10. OpenRules (別売)

OpenRules は、ビジネスルールを作成・実行・管理できるオープンソースのルールエンジン製品です。
ユーザがMicrosoft Excel等のスプレッドシートを利用してルールが作成でき、様々なシステムに組み込みやすいシンプルな構成などの特長を持っており、OpenRules で作成したビジネスルールは、統合BPMツール「 IM-BIS for Accel Platform 」のビジネスフローと連携して利用可能です。
ルールエンジンによる判断、検証、計算、指示等の省力化、自動化(ロボット化)可能となり、人とシステムの融合による効率化が促進し、企業の改善活動に寄与することができます。
  • OpenRules 導入の効果とメリット
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3.1.6.11. JasperSoft (別売)

JasperSoft とは、業務システムなどから蓄積される企業内の膨大なデータをレポーティング、ダッシュボード、分析、データ統合などの機能を提供するBI(ビジネス・インテリジェンス)製品です。
  • 主要なコンポーネント群
  • JasperReport Server
インタラクティブなレポート・分析ビュー・ダッシュボードを提供することのできるレポーティングサーバ。
  • Jaspersoft ETL
ベースにTalendを据えた、最新鋭のデータインテグレーションエンジンを備えたETLツール。
  • JasperReports Library
複数のデータソースからデータを結合し、様々なフォーマットのドキュメントを表示・印刷・出力を行うことのできるレポーティングライブラリ。
  • Jaspersoft OLAP
複雑なクエリ・莫大なデータをリアルタイムに素早く解析し、ユーザがアクセスしやすいUIをデザインするデータ解析機構。
  • iReport Designer/Jaspersoft Studio
JasperReport Server/JasperReports Libraryのためのレポートデザイナー。
(iReport DesginerはNetBeansベース、Jaspersoft Studioはeclipseベース)

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