5.3.2. マッピング関数の利用¶
この章では、マッピング設定で利用可能な関数の詳細について説明します。
5.3.2.1. マッピング関数とは¶
マッピング関数とは、マッピング設定で利用可能な小規模な演算処理（四則演算や簡易な値の操作）の総称です。
「基礎編 - ファースト・ステップ」 - 「マッピング設定を行う」では、ロジックフローの入力値や定数値をそのまま出力先へ渡しました。
しかし、実際の業務や要件の中では、入力値をそのまま出力へ渡すのではなく、以下の様な処理結果を出力先へ渡したい場合があります。
- 数値形式の入力値に対する四則演算、および、四捨五入
- 文字列形式の入力値に対する文字列操作
- 特定のフォーマットへの整形
そうしたシチュエーションに合わせIM-LogicDesignerでは、いくつかの入力を組み合わせて目的の値を生成するための演算を行うマッピング関数を提供しています。
開発者はマッピング関数を利用することで、簡易な演算処理であればマッピング設定内で完結して定義することが出来ます。
コラム
提供するマッピング関数一覧
5.3.2.1.1. 本章の実施環境について¶
本章では、マッピング関数の追加、および、マッピングの方法を説明する上で「基礎編 - ファースト・ステップ」で作成したロジックフローのうち、「ログ出力」タスクのマッピング設定を利用しています。
また説明を行う都合上、基礎編のチュートリアル内で定義を行ったマッピング設定を一部削除しています。
5.3.2.2. マッピング関数の追加¶
マッピング設定でマッピング関数を追加する方法を説明します。
フロー編集画面上の「ログ出力」タスクをクリックした上で、「マッピング設定」をクリックし、マッピング設定画面を開きます。
図：マッピング設定画面
マッピング設定画面上部、ヘッダー内の右上に位置するセレクトボックスをクリックし、以下の項目を選択します。
- 文字列操作 - concat
図：マッピング関数「concat」の選択
セレクトボックスの中身が変更されたことを確認し、右側にある「関数を追加」をクリックします。
図：「関数を追加」をクリック
マッピング関数として、「concat」関数が追加されました。
図：関数（concat）の追加
以上で、マッピング関数を追加出来ました。
5.3.2.3. 関数を利用したマッピング¶
マッピング設定でマッピング関数を利用したマッピングを行う方法を説明します。
ここでは、追加した「concat」関数を利用して、ロジックフローの入力値である「message<string>」と、定数値である「subject」を結合した値を出力先の「ログ出力」タスクへ渡します。
マッピング関数として、「concat」関数が追加された状態から開始します。
設定画面左部、「定数<object>」要素の下にある「subject<string>」から出ている端子をドラッグし、「concat」関数の左部から出ている端子のうち「in1」へドロップします。
図：関数と入力値の接続（その１）
同様に、「入力<object>」要素の下にある「message<string>」から出ている端子をドラッグし、「concat」関数の左部から出ている端子のうち「in2」へドロップします。
図：関数と入力値の接続（その２）
「concat」関数の右部から出ている端子「out」をドラッグし、設定画面右部、「im_logger1<string>」から出ている端子にドロップします。
図：関数と出力値の接続
これにより、マッピング関数を利用して、結合した値がマッピングされました。
以上で、関数を利用したマッピングが完了しました。
コラム
マッピング関数と型変換
以下のマッピング設定において相互の型が異なる場合、IM-LogicDesignerは通常のマッピング設定と同様に自動で型を変換し、解決を行います。
- 「エレメントの入力」と「マッピング関数の引数」
- 「マッピング関数の返却値」と「エレメントの出力」
変換可能、および、不可能なパターンについての詳細は、「IM-LogicDesigner データ型変換 仕様書」を参照してください。